ニホンメダカ産卵室
雌雄の見分け方
メダカの雄と雌とでは体に違いがあります。
ヒレの違い
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雄 |
雌 |
- 胸ビレ:写真ではわかりにくいが、雌の方が長い。
- 腹ビレ:雌の方が長い。雄は精巣ホルモンの影響で長くならない。
- 背ビレ:雄は切れ込みがあるが、雌にはない。
- 尻ビレ:雄は大きく、平行四辺形に近い。また尻ビレの後ろには乳頭状の突起がある。雌は小さく台形に近い。
体形など
- 雄は体高が大きい。
- 雌は泌尿生殖突起が発達している。
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雄 |
雌 |
- メダカを上から見ると、雄は鼻から眼にかけ白色素が多いが、雌には少ない。
産卵のさせ方
1日1〜3回、5分で食べ尽くす量の餌をやり、水温を25℃前後にし、光を14時間以上当てます。飢餓状態にあるメダカでも、2週間ほどで産卵するようになります。
元気な雌はほとんど毎日卵を産みます。一生の内に産む卵の数は約2000個です。1回の産卵では10〜20個ほどです。
メダカは夜明け頃産卵するので、朝起きると雌がお腹に卵をつけたまま泳いでいるか、もう水草につけ終わっているか、水草がないときは水槽の底面に落ちているかももしれません。卵をお腹につけた雌を網ですくい、ピンセット(先の尖った小さいものがやりやすいです)で、卵をつぶさないよう、親メダカを傷つけないように、卵を取りはずします。水草についていたり底面に落ちているときは、スポイド等で取り出します。親メダカは水槽に返し、卵は親とは別のところで飼います。そうしないと、自分で産んだ卵を親が食べてしまいます。
卵は25℃にしておくと、約10日でふ化します。ふ化した後も、親の口に入らない大きさになるまでは、別の容器で飼います。特にふ化したての稚魚はうまく泳げないので、親に食べられてしまいます。
産卵の観察
雌は雄からの刺激がないと産卵できません。雄は主に尻ビレの乳頭状の突起を使って、雌に刺激を与えます。
このことを利用すると、人間の都合のよいときに産卵させ、その様子を観察できます。手順は次のとおりです。
- 毎日産卵している雌と、元気のいい雄を夜のうちに別々の容器に入れて、布などを被せておく。
- 翌朝、雄と雌を同じ容器に入れる
- 観察者は隠れて様子を見る
- 20〜60分で交尾行動が観察できる
雄と雌を別々にするのは前述した理由からです。布などを被せておくのは、産卵は夜明け前に起こるので、容器内を夜の状態に保っておくためです。産卵時の雌は特に敏感なので、観察者は静かに様子を見ます。できれば完全に姿が見えないようにして、のぞき穴などから見るほうがいいでしょう。
産卵は次のように起こります。
- 雄は大きなお腹の雌を見つけると近づき、ついて泳ぐ。
- 雄が雌の下に位置し、クルクルと円を描いて泳ぐ(求愛円舞)。
- 雌は拒否するときは頭を持ち上げたり、逃げたりする。
- 雌が受け入れると(じっとしていると)、雄はゆっくりと浮上り雌に寄り添う(浮上り)。
- 雄は尻ビレと背ビレで雌を抱きかかえる。
- 互いに泌尿生殖口を近づける(交叉)。このとき雄は雌より頭が下になっている。
- 雄は胸ビレと尾ビレを激しく動かして小刻みに振動しながらゆっくりと沈んでいく。
- 雄は大きく体を動かす。
- 雄は放精し、雌は放卵する。このとき受精が起こる。